2006/4/20  庭巡りバスの料金について

伊豆オープンガーデン記事―料金問題-06・4・20

 

              たまたま某氏から「料金をもらって見せるのに、あの庭のレベルではどうか?」との意見が寄せられたので、

              料金問題に関するわがクラブの考え方として、それに対する返信を再録しておきます。

前略

あなたの、「料金を頂戴してご案内するには内容不十分な庭がある。」のご指摘は非常に重大な意味を持っています。

料金問題はオープンガーデン発足の時から重要なテーマでした。
イギリスのオープンガーデンをお手本に考えていたので、オープンの目的を「チャリテイ」とする考えがありました。
議論を重ねて、結局「チャリテイ」は捨て、目的を「親睦」「花を大事に」「地域に貢献」とすることになりました。
お金を集めることに強い抵抗があったのと、「チャリテイ」が馴染めない概念だったことが理由です。
お金に対する抵抗感は、潔癖なアマチュアリズムと、お金をとって見せられるほどの庭ではないという謙遜が理由です。

一方で料金徴収に容認派もありました。ある意味でアマチュアを超えた庭作りを目指していた人たちとも言えます。

この考え方の対立は事あるごとに露呈し、深刻な議論を呼びました。
それが理由でクラブを去った方が何人もいらっしゃいます。
議論ばかりで不愉快だと言う人もいました。
前回のOPG部会でのMさんの脱会は、これらの文脈に繋がる事件です。

伊豆オープンガーデンが世間に知られるにつれ(それを目指したのですから当然ですが)、どうしたら見られるかの問合せが増えました。
それで、マイカーでご案内したりマイカーを先導したりし始め、そのうちにマイクロバスをチャーターして庭巡りバスを運行することになりました。
これはクラブにとって大きなリスクを負うものでした。
チャーターして当日雨なら大きな欠損になります。クラブにはそれを負担する財政能力がありません。
ほかにも参加申込みの受付け、駅頭でのご案内、乗車振分け、料金の収受など多人数の動員が必要でした。事故の心配もあります。幹事および関係者の心労は大変なものでした。
加えて会員の高齢化の問題もあります。

結局05年から東海バスによる「庭巡りバス」が実現しました。
これでクラブは経済、人手、事故の3面からの不安から開放されました。

そこで料金問題です。
クラブとしては料金を決定し、徴収するのは東海バスの営業活動であるという立場です。クラブが額を決め徴収するものではありません。
現行の料金(3000円)はマイクロバスチャーター運行時のほぼ実費料金を東海バスが踏襲したものです。 その後TEASが加わって3400円になりました。

伊豆オープンガーデンがバス料金に相応しい内容であるかどうかは、お客様および東海バスが評価することであって、当クラブが判断するものではないと思っています。
当クラブは「オープンガーデン参加の資格」の内規に従って判断するだけです。そこには「自分で作っている庭」「お客様を迎える姿勢」などがあり、「庭の大小」「技術の巧拙」「花の多寡」の規定はありません。


追記
これはバス料金の問題であり、クラブとして庭の観覧料金を徴収する考えは今のところまったくありません。
一部の庭主に、チャリテイボックス・寸志箱を設置する動きがあります。公開庭の維持に相当の費用がかかることを反映しています。 それは庭主の自由です。

IGC森下